JR伊予北条駅前で行われている「かざはや楽市」郷土料理「北条鯛めし」くたに久 谷かざはや風 早地域住民の活性化の機運が高まり、JR伊予北条駅前通りでは、年2回「かざはや楽市」を自主開催しています。 風早と呼ばれる北条地域は、中世伊予の豪族、河野氏繁栄の足跡が色濃く残る地域です。 地域振興構想で風早地域は「多様な人々がつながることができる仕組みづくり」「豊かな自然など魅力ある地域資源を活用した新たな賑わいの創出」「地域の歴史や文化を継承し、活用する」の3つの方針を掲げています。 地域団体や学校、企業などとの連携や地域内外の交流を生み出すとともに、海・山・島などの自然豊かな魅力を生かしたイベントの開催、郷土料理「北条鯛めし」など地域に根差した食文化の普及、河野氏などの歴史や文化を活用した取り組みなど、地域住民が主体となってまちづくりを進めています。 久谷地区は、四国遍路発祥にまつわる伝承が残るほか、国指定重要文化財の「渡部家住宅」や旧遍路宿「坂本屋」でのお接待など遍路文化が根付いた地域です。また、ホタル祭りなど自然豊かな里山の魅力や日本三大狸伝説ゆかりの地など、全国に通じるポテンシャルを秘めた地域資源を有しています。 久谷地区では「里山とともに守られてきた物語を未来につなぐ」「全国に通じる宝をいかした“久谷”のブランディング」「地域の特性をいかした交流の場づくり」の3つの方針を掲げています。農作物や窪野の献上米など、食文化を通じたブランディング等により、久谷の魅力を情報発信、遍路文化や狸伝説ゆかりの地として里山とともに守られてきた地域の物語を未来につなぐなど、お接待の心が広がる「物語性」のあるまちづくりを進めています。旧遍路宿「坂本屋」渡部家住宅鹿島公園渡船と鹿島山口霊神(狸伝説)フェスタin渡部家住宅 小説『坂の上の雲』ゆかりの場所や市内各地に点在している固有の地域資源を結び付け、市全体を「屋根のない博物館」に見立てて各地域をめぐる。そんな回遊性の高い、「物語」が感じられるまちをめざすのが『坂の上の雲』フィールドミュージアム構想です。 令和7年度にスタートした松山市地域振興構想でも、「既存の地域資源(=たから)」を「最大限に活用し(=みがき)」、ストーリー性をもってしっかりと未来に語り継いでいこうと、「“たからみがき”のまちづくり ~人のつながりで未来をつむぐ~」をテーマに掲げ、市内の全地域で、フィールドミュージアム構想の実現を目指すことにしています。 中でも、地域が「めざすまちの姿」の実現に向けて、目標や方針を定め、地域の個性や特徴をいかしたまちづくりに取り組んでいる4つの地域をご紹介します。「豊かな自然や歴史文化が調和し、ここに しかない幸せを感じられるまち」をめざして「里山の風景のなか、人と人が語らい お接待の心が広がるまち」をめざして“たからみがき”のまちづくり ~人のつながりで未来をつむぐ~地域住民と協働でイベントを企画実施
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